カラダと地域のまんなかに 東北大学病院Webマガジン「へっそ」
今回は、漢方で考える解剖の第3回目。「表」「裏」とご紹介してきましたが、最後は「半表半裏」です。
半表半裏は表と裏の間という意味で、横隔膜周辺の症状を伴うことが多いです。半表半裏に邪がある状態を半表半裏証といい、多くは風邪をこじらせて邪が中に 入ってきているときに相当します。悪寒と熱感が交互に繰り返すのも特徴です。呼吸器系であれば咳や痰があり、胸や脇が痞(つか)える症状が出ます。このような症状 には炎症を抑えつつ、痞えをとる、小柴胡湯(しょうさいことう)などの漢方薬が用いられます。