慢性疾患看護専門看護師/糖尿病看護認定看護師

2017.09.12

「慢性疾患」とは、生活習慣病をはじめ、発症すると治療が長期に及ぶ疾患の総称です。近年、我が国は超高齢社会を迎え、目覚ましく医療が進歩する一方で、慢性疾患を持つ人が増えています。慢性疾患の患者さんは、長期にわたる治療や慢性的な症状により、身体面や生活の面でも複雑で解決困難な問題に直面します。このような患者さんの支援を行うために2003年より慢性疾患看護専門看護師の認定が開始され、現在、全国で149名、東北では4名(岩手県3名、宮城県1名)が活動しています。私は、2016年12月に慢性疾患看護専門看護師に認定されました。糖尿病看護認定看護師として活動してきた経緯から慢性疾患の一つである糖尿病看護を専門としています。

現在、私は西12階(眼科)病棟に勤務しています。眼科病棟で出会う糖尿病患者さんの多くは、糖尿病網膜症をはじめ、糖尿病腎症や足潰瘍など複数の合併症を持っていることもあります。30~50歳代の働き盛りの世代では、視力低下を自覚するまで糖尿病の治療をしていない、もしくは治療を中断してしまっているケースもあり糖尿病網膜症の治療と糖尿病の治療を同時に開始することもあります。手術をしても元のように視力の回復が望めない場合が多く、患者さんは、糖尿病と視力障害の両方と向き合わなければなりません。重度の視力障害になるとさまざまなことが困難となり、仕事を含め日常生活そのものの見直しが必要になります。

このような時には、病棟看護師、医師(眼科、糖尿病代謝科)、地域医療連携課(医療ソーシャルワーカーなど)、視能訓練士、民間のサポート団体が連携して患者さんとご家族の支援を行っています。その中で私は、患者さんの力を引き出すこと、各職種間で患者さんの抱えている問題に対し理解を深めることを目的として、各職種間を調整する役割を担っています。これからも、チームが一丸となって、患者さんとご家族が少しでも快適に生活できるよう支援したいと考えています。

11月24?30日は
医療安全推進週間
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