さんまは漢字で「秋刀魚」と書きます。秋に旬を迎えよく獲れることと、細長い柳葉形で銀色に輝くその魚体が刀を連想させることから表記されるようになったようです。
さんまは北の海から南下を始め、銚子沖に降りてきた頃(秋)が最も脂がのって味が良くなるそうです。ちなみに、さんまの脂肪含有量は、8月に北海道根室沖で操業が開始される頃が約10%、10~11月の終漁期となる銚子沖で20%くらいになり、産卵後は5%まで激減しているそうです。
栄養面においては、良質のたんぱく質と脂質が豊富です。特にドコサヘキサエン酸(DHA)?エイコサペンタエン酸(EPA)などの不飽和脂肪酸と、魚介類に多く含まれる含流アミノ酸であるタウリンは、青魚の中でもトップクラスの含有量を誇ります。DHAやEPAには悪玉コレステロールや中性脂肪を減少させる作用があり、さまざまな生活習慣病を防ぎます。タウリンにもコレステロール値を下げる作用があるほか、肝機能強化、疲労回復といった効果もあります。
さんまの定番料理といえば塩焼きですが、旬のさんまはお刺身もおすすめです。脂の甘みが口に広がり、しょうがや青じそと合わせると青臭さも気にならなくなります。
美味しいさんまは、腹が太っていて、張りのあるもの、背が青黒く光っているもの、黒目のまわりが透明なものがおすすめです。また、口先が黄色いものは脂がよくのっている証拠です。もし、大量にさんまが手に入った場合は、頭と内臓をとって塩をふり、ラップで包んで冷凍庫で保存することも可能です。