今回は『さけ (鮭)』のお話です。
鮭は9月~11月が旬です。鮭は川の上流で孵化(ふか)するとそのまま海へ下り、北大西洋で3~4年過ごし、成魚になった秋に、生まれ故郷の川に産卵のために戻ってきます。
店頭に並ぶ鮭には日本で最も採れる白鮭、鮮やかな赤身の紅鮭、脂ののった銀鮭やキングサーモンなど様々な種類があります。
白鮭の中でも採れる時期によってそれぞれ名前がつけられていて、鮭の旬である秋以外に採れる「時知らず」、産卵のために故郷の川に近づいた時に採れる全身が銀色に輝いた「秋味」などがあります。
主な栄養成分では、鮭に含まれる脂質はEPAやDHAなどの不飽和脂肪酸を多く含み、血液をさらさらにして動脈硬化や高血圧、血栓などを予防する働きや脳を活性化するなどの働きが期待できます。また、鮭はオキアミやエビなどを食べているため、それらが含む赤い色素成分であるアスタキサンチンを豊富に備えています。その含有量は魚類の中でもトップクラスで、強い抗酸化作用があります。アスタキサンチンは脂溶性なので油と一緒にとると吸収率が高まるため、油を使ったソテーやカルパッチョなどにすると効率よく摂ることができます。