「小児がん」とは
小児期に発生する腫瘍性の疾患で、白血病、悪性リンパ腫、神経芽腫、脳腫瘍などがあげられ、成人と比べると病気の内容が違いとても稀な病気です。
小児がんの特徴
小児がんは治療法が日々進歩して、完治する患者さんが増えています。例えば急性リンパ性白血病の標準リスクという治りやすいタイプの場合は、化学療法だけで90%以上の方が完治します。一方ではまだ難治性の病気もあるので、骨髄移植、臍帯血移植の進歩や新しい治療法の開発が進んでいます。大人のがんと比べると病気そのものが多岐にわたり患者数が少ないので、なるべく患者さんを1つ、あるいは2つの病院に集約して専門的な医療を提供することが大事だと思います。
東北大学病院の取り組み
当院は、2013年に東北地区で唯一の「小児がん拠点病院」に指定されました。院内に「小児腫瘍センター」を開設し、各診療科と密に連携する体制や、入院環境の整備、多職種専門スタッフの充実を進めています。また、東北地区にある10施設の小児がん診療病院をインターネットで結び、遠隔でテレビカンファレンスを行うなど、東北地区全体の診療レベルの向上を目指した取り組みを行っています。
医療にまつわる素朴な疑問「教えて!hesso!」
Q.入院中の子どもを支援する専門スタッフがいるというのは本当?
A.小児がん専門医と看護師の他に、臨床心理士、院内学級(小?中学校)の先生、病棟の保育士、ソーシャルワーカー、チャイルド?ライフ?スペシャリストといったスタッフが療養生活を支えています。また、今年から高校生の患者さんを対象に医学部の有志の学生さんが学習支援を行うなど、新しい取り組みが始まっています。