お知らせ
第16回市民公開講座を開催しました
6月17日(土)仙台国際センターにおいて、第16回市民公開講座を開催しました。
今回は、「働く世代のがん治療」と題し、悪性リンパ腫のサバイバーでありがん患者団体の理事長を務める天野慎介氏による記念講演や、当院医師による「がん治療」についての基調講演のほか、講演者によるパネルディスカッションを行いました。また、医療費や就労、アピアランスなどについての相談コーナーのほか、展示コーナーでは宮城県内の患者会?サロンの情報を提供するなど、イベントも開催しました。
記念講演では、一般社団法人全国がん患者団体連合会理事長であり、グループ?ネクサス?ジャパン理事長の天野慎介氏が「働く世代のがん対策の充実に向けて」と題して、自身の闘病体験や豊富なデータも交えつつ、仕事とがん治療の両立の難しさについてや、がん患者の就労支援などについて、ご講演いただきました。また、治療成績が良くなったことでがん患者の方々が長期にわたって生存できるようになったことを踏まえ、障がいを抱えつつも生きているがん患者の方々が、ともに暮らし、一緒に仕事をするにあたって、しっかり守られる社会になってほしい、とのメッセージで講演を締めくくりました。
基調講演では、まず、移植?再建?内視鏡外科の亀井尚科長が「早期の社会復帰を目指したがんの低侵襲外科治療」と題し、がんの手術について、とりわけ小さな傷で済む内視鏡手術を中心に映像を交えつつ紹介しました。続いて、腫瘍内科の石岡千加史科長が「知っておきたい働く世代の抗がん剤治療」と題し、抗がん剤治療の進歩と課題や、一人ひとりに合わせた個別化医療について紹介しました。さらに、放射線治療科の神宮啓一科長は「働きながら受けられる高精度放射線治療」と題し、実際の放射線治療の様子について動画を使いつつ説明するとともに、最新の放射線治療について紹介しました。最後に、緩和医療科の井上彰科長が「がん治療と共に受けられる緩和ケア」と題し、がん治療のいかなる時期でも提供できる緩和ケアについて紹介しました。
休憩を挟んだ後のパネルディスカッションでは、当院医師が治療と仕事の両立について気をつけるべきことについてそれぞれの立場から説明したほか、天野氏が患者としてを経験を踏まえて治療をする際に気をつけるべきことをお話しました。また、最後には、会場からの質問に対してパネリストが回答しました。
次回の第17回市民公開講座は、平成29年10月1日(日)13:00より、仙台国際センター大ホールにおいて「もしかして、リウマチ?」を開催いたします。みなさんのご来場をこころよりお待ちしております。