お知らせ
がんクリニカルシーケンス検査を導入しました
当院では、あらたに個別化医療センターを立ち上げ、患者さんのがん細胞に生じた遺伝子異常を解析するがんクリニカルシーケンス検査として『MSK-IMPACT検査』を開始いたしました。
がんは遺伝子に生じた「異常」(構造変異:遺伝子の配列が変化すること、過剰発現:遺伝子産物であるタンパク質が過剰に発現していること、など)が原因で発生します。近年、これら遺伝子の異常を標的として、その機能を制御する薬剤「分子標的治療薬」が次々と開発されています。これらの薬剤は、それぞれが標的とする遺伝子異常が存在するがんに対して効果がみられるため、個々の患者さんのがん細胞にどのような異常が生じているかを調べる「がんクリニカルシーケンス検査」により、将来、より有効な薬剤で治療を受けることが出来るチャンスが広がります。
MSK-IMPACT検査はがん関連遺伝子468個と18種類の融合遺伝子を一度に検査するもので、その数は国内で行われている同様の検査の中では最大の数(約2倍)になります。この検査は米国Memorial Sloan Ketteringがんセンター(以下MSKがんセンター)の協力を得て行われます(日本業務委託窓口:テーラーメッド社)。検査を行うMSKがんセンターは2014年に全米No.1がん専門病院(U.S. News & World Report調べ)に選ばれており、同センターの専門スタッフが検査結果を審査します。さらにMSK-IMPACT検査は、同じ患者さんの正常細胞の遺伝子も同時に解析することで、がん細胞にのみ生じた遺伝子異常を知ることができます。
なお、本検査は腫瘍検体を用いて行う検査のため、手術によって腫瘍切除を行われた方に限ります。また、検体準備の後、検査結果が判明するまで6週から8週かかること、自由診療となるためこの診察、検査は自費となること、この検査によって結果が治療に結びつくとは限らないことをご了承ください。
【費用】
- 検査内容の説明だけで検査を受けなかった場合:32,400円
- 検査内容の説明、検査結果の説明を含めて:566,280円
- 検体不備で検査不能の場合:285,870円
東北大学病院 がん診療相談室
TEL:022-717-7115
関連リンク
テーラーメッド社