お知らせ
第12回 東北大学病院 市民公開講座を開催しました
6月7日(日)、第12回東北大学病院市民公開講座を開催しました。
今回の市民公開講座は、百周年を記念して「東北大学病院が取り組む脳の病気」と題し、難病など治療法が未だ確立されていない病気を中心に取り上げました。会場には約1,000名の市民にご来場いただき、会場はほぼ満席となりました。足をお運びくださった皆さま、ありがとうございました。
第一部の基調講演では、当院神経内科の長谷川隆文講師が「パーキンソン病ってどんな病気?」と題し、身近な脳の病気としてパーキンソン病の症状や研究の進歩について紹介しました。
続いて中島一郎准教授の講演「多発性硬化症という病気をご存知ですか?」では、脳や脊髄におこる炎症による難病である多発性硬化症について、その症状や最新の有効な治療ついてお話しました。
最後に、青木正志教授が「難病に挑む」と題し、筋萎縮性側索硬化症(ALS)と遠位型ミオパチーに対する臨床研究を紹介しました。講演では、ALSの患者様が登壇し、「東北大学病院が早く有効な治療法を開発してくれることを期待している。成功してノーベル賞をとったら、走ってお祝いに駆けつけたい」とメッセージを頂きました。
続いて、第二部の記念講演では、慶応義塾大学医学部の岡野栄之教授から「iPS細胞技術を用いた未来の医療」と題したご講演を頂きました。iPS細胞の基礎知識とそれを用いた神経分化誘導について、さらにアルツハイマー病などの病気に対する治療法の開発について、最新の話題を分かりやすくお話頂き、参加者はメモを取りながら熱心に聞き入っていました。
第三部では、東北大学大学院医学系研究科の大隅典子教授をコーディネーターに迎えてパネルディスカッションを行いました。iPS細胞を用いた治療の具体的な見通しや、遺伝子診断による病気の予防をどのように考えるかなど、幅広いディスカッションによりさらに理解を深め、未来の医療を展望しました。
イベントホールでは、写真で綴る百年のあゆみや、8月に参加する仙台七夕まつりなどの百周年記念事業の紹介、白衣や手術着を着て当院広報誌hessoの表紙の写真を撮ることができる「移動写真館hesso」などの企画で盛り上がりました。
次回、第13回市民公開講座は平成27年11月7日(土)、仙台国際センター大ホールにおいて、「わたしが守る大切なひと(仮)」を開催します(要申し込み)。次回もぜひお越し下さい。
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