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東北大学病院

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研究

悪性黒色腫(メラノーマ)の第Ⅲ相医師主導治験の開始について

2025.02.19  お知らせ

東北大学病院は、PAI-1(プラスミノーゲンアクチベーターインヒビター1)阻害薬(注1)TM5614の悪性黒色腫(メラノーマ)(注2)の第Ⅲ相試験において、最初の被験者を登録し、治験を開始しました(研究代表者は東北大学病院皮膚科 准教授 藤村 卓)。本医薬品は、探索から最適化、非臨床GLP試験(注3)、GMP合成?製剤化(注4)、第Ⅰ相?第Ⅲ相試験(医師主導治験)まで一貫して東北大学で開発された日本発の医薬品(内服薬)であり、今回の薬事承認申請のための第Ⅲ相試験も企業治験ではなく、医師主導治験で実施するアカデミア発創薬の初めてのモデルです。

 

【用語説明】
注1. PAI-1(プラスミノーゲンアクチベーターインヒビター1):古くは血管新生に、最近は免疫チェックポイントの発現に関与することが知られている。いずれも癌の進行に深く関わることから、癌の進行に直接関わる因子として30年前から研究されている。
PAI-1阻害薬TM5614:東北大学で開発した新規薬剤。
注2. 悪性黒色腫(メラノーマ): 本邦で最も多い皮膚がんであり10万人に1.12人発症している。進行するといまだ高い死亡率を示す。欧米では日本の30倍から50倍の発症率であり、海外では健康診断項目にも含まれる疾患である。
注3. 非臨床GLP試験:医薬品の安全性に関する非臨床試験において、GLP(Good Laboratory Practice)基準に従って実施される試験。GLP基準は、試験施設の運営管理や試験設備、試験計画、内部監査体制などを確認する基準である。
注4. GMP合成?製剤化:医薬品を安全?安心に製造するために、Good Manufacturing Practice(適正製造規範)に基づいて原薬や製剤を製造?管理することである。GMP合成?製剤化では、原料の受入れから最終製品の出荷に至るまでの全工程において、品質管理と製造管理が実施される。

 

British Journal of Dermatology

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