お知らせ
東日本大震災の経験に基づいた新型コロナウイルス感染症への対応
東北大学病院では、新型コロナウイルス感染症による重症患者の受け入れのほか、行政と密に連携し、地域の医療体制に貢献しています。新型コロナウイルス感染症を”感染災害”と捉え、東日本大震災の経験から得た教訓に基づいた独自の取り組みにより、令和3年1月末現在、宮城県の新型コロナウイルス感染症の死亡率は全国の都市部のなかで最も低い自治体の一つとなっています。
● 宮城県新型コロナウイルス感染症医療調整本部
冨永悌二病院長を本部長とし、仙台医療圏(14市町村)の各医療機関と連携した病床確保、入院調整、軽症者等宿泊療養施設入所調整などを行っています。県庁に設置された本部には副本部長の石井正教授ほか3名の本院医師をはじめ、連携する各病院の医師が宮城県庁に交代で出務し、宮城県及び仙台市職員とともに円滑な調整に努めています。
● ドライブスルーPCR検査の実施
令和2年4月21日に東北大学診療所を設置し、大学病院としては全国に先駆けてドライブスルー型PCR検査外来を開始しました。2021年3月末時点で8,475件の検査を実施しています。また、高齢者施設等のクラスター発生に備え、施設に出向いての出張PCR検査についても行政からの要望に応じて実施しています。
● 新型コロナウイルス感染症軽症者等宿泊療養施設への医療支援
軽症者等宿泊療養施設(ホテル)への医療支援を実施しています。医師はオンコール、看護師は夜間常駐し、症状が急変した入所者に対応しています。加えて本院総合地域医療教育支援部による週3回の定期往診も実施しています。
またホテル入所者を対象としたX線検査、簡易的な採血検査を実施できるシステムを導入しました。
● 東北大学ワクチン接種センター
5月24日に東北大学ワクチン接種センター(張替秀郎センター長)を開設し、本院より医師約15名、薬剤師が支援にあたっています。新型コロナウイルス感染症対策として重要な手段であるワクチン接種をより多くの方に安全?安心に接種するため、東北大学、宮城県、仙台市の「オールみやぎ」体制で新型コロナウイルス感染症の拡大防止に貢献しています。